電子部品業界の納期ってどうなっているの?(その1)
平素はご愛顧いただき誠にありがとうございます。
さて、久しぶりの投稿となってしまいましたが、
多くの方が関心のありそうな話題として、
電子部品業界の納期についてお話させていただきたいと思います。
「納期はリードタイム3ヶ月です。」
よく目にする納期回答の表現かと思います。
「L/T 3M」と簡略表記されることが多いです。
※「L/T」は「LEAD TIME」の略
まずは「リードタイム」という言葉、「標準納期」とも表現されます。
予め部品メーカーが設定している納期です。
「世の中が通常の状況で」「最初から製造するとしたら」「3ヶ月かかります。」
と弊社では解釈します。
この回答を受けたとき、私たちは以下の3つの可能性に切り分けます。
①とりあえずの回答(実はもっと早く納品できる)
②本当に3ヶ月かかる
③もっとかかるかもしれない
「①とりあえずの回答(実はもっと早く納品できる)」
メーカーで生産仕掛り中のロットがある、
メーカー・代理店・二次店以降・弊社のどこかで先行手配している、
実は流通のどこかでフリー在庫がある、
などが考えられます。
「実は流通のどこかでフリー在庫がある」
この場合、大抵は「1週間」とか、「1~2週間」とか、「即納」、「納期OK」
などの回答が返ってきます。
それでも「とりあえず3ヶ月」の回答をしてしまうことがあるのは何故でしょう?
理由を話すと怒られてしまうかもしれませんが、説明(言い訳?)をさせていただくと、
この業界は細かい単位の見積や受発注を膨大に対応する必要があるためです。
メーカーや代理店によっては1~2週間に1回まとめて回答したり、
こちらからフォローしたりして回答が出る、
というフローも影響してきます。
まずは受理、後から回答するという業務フローとなります。
流通のどこかで在庫があったとしても注意が必要です。
定期発送日や発送可能な最低金額などの条件があることや、
在庫がある場所も考慮する必要があるためです。
流通経路がメーカー・代理店・弊社で、それぞれで週に1回の定期発送日が設けられている場合、
弊社に入荷するのが最大で2週間強となります。
受発注のタイミングが神がかり的に合えば2~3日となります。
それらを考慮しつつ余裕も見た結果、
「納期1~2週間」「2~3週間」「1週間~10日程」
などの表現が生まれます。
在庫が海外にあり且つ船便ともなると、
在庫拠点によりプラス数週間~数ヶ月という納期となりますので確認が必要です。
急ぎの場合はメーカーや代理店と直送・送料の調整をしたり、
私たちが動いて「引取」「納品」などの対応をしたりします。
「メーカーで生産仕掛り中のロットがある、
メーカー・代理店・二次店以降・弊社のどこかで先行手配している」
この場合は調整が必要です。
「引き当て」るという表現があります。
在庫や先行手配、仕掛中の製品に対して、受注分の数量を割り当てる行為を指します。
仕掛り中、先行手配中であっても、既に受注分の全てが「引き当て」られている場合、
次のロットを待たなくてはなりません。
そうすると「リードタイム3ヶ月」が現実的になってきます。
最後の調整では、既に「引き当て」られた分から先の納期の分を見つけてもらい、やりくりできないかを相談します。
それでもダメなら待つか、ネットで買います。
D社、R社には、弊社もお世話になっています(笑)。
長年ご愛顧いただいたお客様でリピートしていただくことが分かっている商品であれば、
数量や金額により弊社にて在庫させていただくことも可能です。
長くなってしまいました。続きの②③は次号でお送りします。
最後までお読みいただいた皆さま、ありがとうございました。