プッシュイン式端子台で作業効率と品質を向上【オムロン,IDEC(Weidmuller),PHOENIX CONTACT】

平素はご愛顧いただき誠にありがとうございます。
株式会社イーピーエースです。

今回はプッシュイン式端子台をテーマとさせて頂きます。

プッシュイン式端子台

工数削減と信頼性向上に大きく寄与するプッシュイン端子台、ヨーロッパでは主流となっていますが日本では普及が進んでいない、という話をよく耳にしていました。

しかし各部品メーカーは、ネジ式端子台からプッシュイン式端子台への切替を本格的に進めているようですので、ユーザー様も今のうちから中長期の切替計画を検討されるのが安心かと思います。

作業者目線の記事、動画

現場の作業者の方による記事、動画を紹介致します。
非常に分かりやすく解説されております。
マークチューブがずり落ちてしまう問題と対策については、部品メーカーが触れていない内容ですので参考になるかと思います。

【参考ブログ: プッシュイン端子を使ってみたよ】
https://bit.ly/3pJEujc

【参考動画: 度肝を抜かれた端子の圧着!とフェルール端子・プッシュイン式端子台の解説と正しいフェルール端子の圧着方法】
https://www.youtube.com/watch?v=f3ZXjeSqzBw

導入へのハードルと中長期計画の必要性

①フェルール端子用の工具や装置の購入

プッシュイン式端子台は電線側のフェルール端子とのセットで最も効果を発揮します。

プッシュイン式端子台自体は工具不要ではあるものの、フェルール端子を圧着するための工具や装置を購入する必要があります。

フェルール端子を付けなくても(電線の被覆を剥いた状態で)接続はできますが、端子台の挿入部をマイナスドライバーを使用して開閉するという手間が一つ増えますし、フェルール端子接続と比較して接続信頼性も下がるのではないでしょうか。

ですのでフェルール端子への切り替え、工具や装置の購入は必須だと思います。
後述の参考資料にありますが、IDECさんは工具や装置をレンタルしているそうです。

②方針や仕様書、作業手順書、保守マニュアルの作成と切替計画の策定

①と同様で、単純に端子台を切り替えれば済む話ではなく、方針の追加や変更、それに伴う設計から保守までのドキュメント作成や変更が発生します。
ここに膨大な手間暇がかかりそうです。

また、1社で完結できれば比較的少ない手間暇で済みそうですが、多くの会社さんは、
エンドユーザー ⇒ 元請け ⇒ 下請け ⇒ 孫請け
という商流の中にあるので、工具やドキュメントのほか、工賃の調整も進めなければなりません。

以上を踏まえると、既存の製品はそのままにして、新規設計からプッシュイン化する方針とし、切替にかかる工数と予算、切替後の投資回収、切り替えることによる削減効果など、中長期での計画を立てて実行していくことが現実的かと思います。

部品メーカーのページ、動画

=== オムロン ===

まずはオムロンさんのプッシュインPlus端子台です。
以前にも紹介させて頂きましたが、更に抜き差ししやすいオリジナル設計品もリリースされました。
デモ品も見せていただけるそうなので、また次回以降にご紹介致します。
総合部品メーカーですので、プッシュインPlusの仕組みはスイッチ、リレー、電源などにも応用されています。

【参考ページ: プッシュインPlus端子台 概要】
https://www.fa.omron.co.jp/guide/technicalguide/46/342/index.html

【参考動画: 3_プッシュインPlus端子台は今までにない挿しやすさを実現_JP】
https://www.youtube.com/watch?v=5mMeFFB5V5k

【参考動画: 5_プッシュインPlus端子台は抜けにくさも抜群_JP】
https://www.youtube.com/watch?v=k0vUKejZchk

=== IDEC ===

IDECさんはドイツにあるワイドミュラー社との資本提携によりプッシュイン化を加速しております。
フェルール端子用の工具もレンタルしているそうです。

【参考ページ: IDECのPush-in接続方式製品】
http://idec.com/home/lp/pushin/

【参考ページ: 確かな接続技術 高い信頼性・効率性】
http://idec.com/home/lp/pushin_terminal/index.htm

【参考動画: 【3分でわかるワイドミュラー端子台】Push-in式接続テクノロジー】
https://www.youtube.com/watch?v=kT18sBZhUsA

=== PHOENIX CONTACT ===

プッシュイン技術のパイオニア、PHOENIX CONTACTさん。
動画では、工数を削減する様子が、新旧の制御盤を製造して比較することにより見事に表現されています。
スペースを削減している様子もご覧になれます。つまり筐体の小型化にも寄与しています。筐体もサイズに応じて価格が変わりますので、コストダウンにも繋がります。

【参考動画: PHOENIX CONTACT 配線作業で約40%の工数削減を実現!~Push-in(プッシュイン) Technology~】
https://www.youtube.com/watch?v=c4FXlW2JSKM

【参考ページ: Push-in(プッシュイン)をリードするフエニックス・コンタクトのPush-in Technology】
https://www.takagishokai.co.jp/product-search/2017/03/06/113


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